生理的ため息のやり方は?

簡単な答え

生理的ため息は、鼻からゆっくり息を吸い、肺がいっぱいになったらもう一度吸い、そのあと口からゆっくり息を吐ききる呼吸法です。Cell Reports Medicineに掲載された2023年の研究(Balban ら)では、参加者はこの呼吸を5分間、1日1回くり返しました。

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2回目の吸う息は、1回目より短く小さくなります。研究では、それが普通だと参加者に説明しました。この練習でいちばん大切なのは、長く吐く部分です。研究者はこれを「吐く息を重視した」呼吸と呼んでいます。

生理的ため息のやり方は? 短い答え

ステップ すること
1 鼻からゆっくり息を吸う
2 肺がいっぱいになったら、鼻からもう一度短く吸う
3 口からゆっくり、肺が空になるまで吐く
くり返す 5分間、1日1回

生理的ため息タイマー

2 – 1 – 6

準備

楽なペースで呼吸してください。めまいや息苦しさを感じたら中止してください。

生理的ため息の呼吸法(ステップごと)

研究で「サイクリック・サイ」のグループが受けた説明は次のとおりです。

  1. 座るか、横になる。 いすに座ります。横になってもかまいません。
  2. タイマーを5分に設定する。 必要なのは5分だけです。
  3. ゆっくり吸う。 できれば鼻から吸います。
  4. もう一度吸う。 肺がいっぱいになったら、できるだけ満たすように、もう一度吸います。この2回目は短い息です。
  5. ゆっくり吐ききる。 空気をすべて出します。できれば口から吐きます。
  6. 5分間くり返す。 そのあと、普通の呼吸にもどります。

研究では、各ステップの秒数は決めていません。順番と、ゆっくり吐くことだけを説明しています。このページのタイマーは、2秒吸う、1秒もう一度吸う、6秒吐く、のリズムです。このページのタイマーを使ってリズムを保つか、自分にとって楽なペースで呼吸してください。

研究では、この練習を1日1回だけ行うように説明しました。気分が悪くなったら、やめて普通に呼吸してください。

「生理的ため息」と「サイクリック・サイ」の意味

ため息は、普通の呼吸の一部です。Ramirez は2014年の総説で、ため息を深く大きな呼吸と説明しています。普通の呼吸がきっかけで起こり、そのあとに短い休止が続きます。総説では、ため息を2つの部分からなる呼吸として示しています。普通の呼吸と、その上に重なる大きなため息です。

総説によると、ため息は肺を最大まで広げます。これにより、肺の小さな袋(肺胞)が少しずつしぼむのを防ぎます。大人は意識しなくても、決まった間隔でため息をつきます。総説は、ため息が呼吸の普通のゆらぎをリセットすることも説明しています。

「生理的ため息」は、このため息を意識して行うときの一般的な呼び名です。2023年の研究では、この名前を使っていません。5分間の練習を「サイクリック・サイ(周期的なため息)」と呼んでいます。ため息を周期的にくり返すからです。どちらの名前も同じ呼吸を指します。

2023年の研究でわかったこと

この研究は、3つの呼吸法とマインドフルネス瞑想を比べました。参加者は成人108人で、多くはスタンフォード大学の心理学の授業を受ける学生でした。研究はすべてオンラインで行われました。各参加者は、1日5分の練習を自宅で1か月続けました。

主な結果は次のとおりです。

  • すべてのグループで、毎回の練習の後に気分が良くなりました。 4つのグループすべてで、その時の不安と否定的な気分が下がり、肯定的な気分が上がりました。
  • サイクリック・サイで、気分がいちばん良くなりました。 このグループは、1か月を通して肯定的な気分がいちばん大きく上がりました。呼吸法のグループ全体でも、肯定的な気分は瞑想より良くなりました。
  • 不安には差がありませんでした。 不安と否定的な気分が下がった程度は、呼吸法と瞑想で同じでした。
  • 安静時の呼吸がゆっくりになりました。 サイクリック・サイのグループは、瞑想のグループより、安静時の呼吸数(1分間の呼吸の回数)が大きく下がりました。
  • 心拍と睡眠は変わりませんでした。 心拍変動(HRV)と安静時心拍数には、はっきりした変化はありませんでした。睡眠のスコアにもグループ間の差はありませんでした。

この研究には限界があり、著者自身がそれを挙げています。探索的な研究で、開始後に登録されました。サイクリック・サイのグループで始めたのは30人だけです。期間は4週間で、その後の追跡はありません。参加者が自宅で説明どおりに練習したかは、研究者が確認できませんでした。

つまり、生理的ため息は簡単な練習で、初期の結果は有望です。ただし、効果が証明された治療ではありません。

生理的ため息についてよくある主張

Andrew Huberman はこの研究の連絡責任者(lead contact)で、練習の説明動画を収録しました。インターネット上の多くの主張は、論文ではなくポッドキャストから来ています。

「1〜2回のため息ですぐに落ち着く」。 この主張はよく見かけます。研究で試したのは、1日5分を1か月です。1〜2回のため息は試していません。この主張の一次情報は見つかりませんでした。

「ストレスを減らすいちばん速い方法」。 研究では速さを試していません。マインドフルネス瞑想でも、その時の不安は同じくらい下がりました。

「心拍変動(HRV)が良くなる」。 研究では、心拍変動にはっきりした変化はありませんでした。

安全のために

この研究には、心臓病、緑内障、けいれん発作の経験がある人、妊娠中の人、一部の精神疾患がある人は参加していません。当てはまる場合は、始める前に医師に相談してください。

やさしく呼吸してください。Ramirez は、ため息が多すぎると強い興奮状態を引き起こし、パニックを悪化させる可能性があると書いています。これは仮説で、確かめられた結果ではありません。この練習は、ゆっくりとコントロールした呼吸です。速いため息をくり返すものではありません。

2回吸わない落ち着くための呼吸法を試したい場合は、英国のNHS(国民保健サービス)が簡単な方法を紹介しています。1から5まで数えながらやさしく吸い、また1から5まで数えながら吐きます。これを5分以上続けます。くわしくはコヒーレント呼吸とは?をお読みください。同じ研究で試された別の呼吸法は、ボックス呼吸のやり方は?で説明しています。

Steadyで生理的ため息を練習する

生理的ため息にアプリは必要ありません。5分のタイマーがあれば十分です。Steadyは、iPhoneとiPadで使える呼吸のタイマーで、リズムを代わりに保ちます。

Steadyには、生理的ため息の内蔵プログラムはありません。カスタムプログラムを作る必要があります。Steadyには2回目に吸う段階がないので、「止める」段階を使います。

  • カスタムプログラム。 「吸う」を3秒、「吸って止める」を1秒、「吐く」を6秒にします。「吐いて止める」は0にします。「吸って止める」の間に、短く2回目を吸います。アプリはこの段階を「止める」と呼びますが、ここでは息を吸ってください。カスタムプログラムをご覧ください。
  • 音声と振動の合図。 声や振動が段階の切り替えを知らせます。目を閉じたまま練習できます。合図と環境音をご覧ください。
  • 毎日のリマインダー。 1日5分の練習のために、リマインダーを設定できます。リマインダーをご覧ください。
  • マイ統計。 合計時間、セッション数、連続記録を確認できます。統計とバッジをご覧ください。

一部の機能にはSteady Proが必要です。Steadyは病気の診断や治療をするものではありません。練習を助けるタイマーです。

このガイドは一般的な情報であり、医学的なアドバイスではありません。症状については医師に相談してください。

出典

  1. Brief structured respiration practices enhance mood and reduce physiological arousal. Cell Reports Medicine (Balban et al., 2023).
  2. The Integrative Role of the Sigh in Psychology, Physiology, Pathology, and Neurobiology. Progress in Brain Research (Ramirez, 2014).
  3. Breathing exercises for stress. NHS.

よくある質問

生理的ため息は何回行えばよいですか?

2023年の研究では、参加者はこの呼吸を5分間、1日1回、1か月続けました。インターネットでは「1〜3回で十分」という説明が多くありますが、研究ではそれを試していません。

生理的ため息と「サイクリック・サイ」は同じですか?

はい、同じ呼吸です。「サイクリック・サイ(cyclic sighing、周期的なため息)」は、この呼吸を5分間くり返す練習に研究が付けた名前です。

生理的ため息は不安に効きますか?

ある小規模な研究では、毎回の練習の後にその時の不安が下がりました。ただし、マインドフルネス瞑想でも同じように下がり、両者に差はありませんでした。不安の症状については医師に相談してください。

吐くときは鼻ですか、口ですか?

研究では、鼻から吸って口から吐くように説明しました。希望する人は、すべて鼻で呼吸してもよいとされました。

このページは一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。症状がある場合は医師にご相談ください。

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